あ・うん (1989)

昭和初期、東京・山の手を舞台に中年実業家の友情を描く。向田邦子原作の同名小説の映画化で、脚本は中村努が執筆。監督は降旗康男、撮影は木村大作がそれぞれ担当。

監督: 降旗康男
出演:高倉健、富司純子、板東英二、富田靖子、山口美江、真木蔵人、大滝秀治、三木のり平、宮本信子

あ・うん (1989)のストーリー

昭和12年春。中小企業の社長・門倉修造(高倉健)は、軍需景気で羽振りがよく、また男前で妻・君子(宮本信子)がいながら女性関係が絶えなかった。一方、水田仙吉(坂東英二)は会社勤めのつましいサラリーマンで、性格も地味だが二人は気が合い20数年来の付き合いを続けていた。その水田が3年半ぶりに地方転勤から東京に帰り、門倉は再び水田一家の付き合いを始めた。ある日、水田の娘・さと子(富田靖子)は君子の紹介で帝大生・石川義彦(真木蔵人)と見合いをしたが、仙吉は身分不相応と断わった。しかし、さと子と石川は互いに惹かれ合い、デートを重ねるのだった。門倉と水田の妻・たみ(富司純子)は家族ぐるみの付き合いの中で互いに好意を持つが、それは自分の胸にだけ秘めたる想いだった。女に真面目だった仙吉も門倉の紹介で芸者まり奴(山口美江)に執心。門倉はたみを心配し、無理矢理まり奴を横取りするが、その行為はかえって君子や仙吉を傷つけることになった。門倉はたみに惹かれていく自分に歯止めをかけようと料亭で仙吉に喧嘩を売り、水田家と絶縁した。義彦は特高に捕まり、水田はさと子に別れるよう勧めたが、二人の気持ちを離すことはできなかった。仙吉がジャワ支店長として転勤することが決まった時、門倉は最後の別れを言いに水田家を訪ねた。その時義彦も召集令状を受け取りさと子に別れを告げにやって来た。門倉は雪の中を去っていく義彦をさと子に追わせ、自分は水田家で久しぶりに仙吉、たみと酒をくみ交わしたのだった。

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